SATOKO FUJII QUARTET : 田村夏樹、藤井郷子、早川岳晴、吉田達也

「アヴァンギャルドとフリージャズを織り交ぜ、大胆で型破りなピアニスト藤井の藤井郷子クァルテットは、ジャズの限界を押し広げる。」–マイケル・ハリ ントン、フィラデルフィア・インクワイア(アメリカ)

「日本人ピアニストの藤井は、異文化混交による独自のジャズやフリー・インプロヴィゼイションでファンを獲得しつつある。このピアニストの作曲の才能は、 インプロヴィゼイションのそれに匹敵し、ここに収められた曲は注目すべきものばかりである・・・。藤井郷子は、このカルテットを“ロック・バンド”と呼ん でいる。たしかに、通常のロックほどではないにせよ、音量は大きいかもしれない。しかしその音楽は、リーダーが常に発揮してきたインプロヴィゼイションの 見事な才能を感じさせるもので、今までに彼女が試みた中でも、もっとも目覚しい挑戦のひとつである」–アンディ・ハミルトン、ジャズ・レビュウ(イギリ ス)

「トランペット・プレイヤーの夫、田村夏樹を擁した、アルバム『ヴァルカン』のバンドの音楽は、ロックの感覚を帯びたアヴァンギャルド・ジャズであ る・・・そのバランス感覚とスケールの大きさは、交響楽に通じるものがある。」–ラッセル・アーサー・ロバーツ、LAジャズシーン(アメリカ)

CD ”Bacchus” (2007)

–スイングジャーナル2007年度日本ジャズ賞4位(日本)

–新しく、要注目―ジャズ・イズ(アメリカ)

「藤井クァルテットによる『バッカス』は、アヴァン・フュージョン・インプロと言えよう。楽曲は美しいメロディーで作られているが、最初に聞こえて来るの は、束縛のない自由と純然たる力強さ」–スティーブ・グリーンリー、ジャズ・タイムス(アメリカ)

「1998年結成だが、歳月を感じさせない、新鮮この上ないサウンドが繰り広げられる。….音がここでは生きているのだ。」–中川ヨウ、スイングジャー ナル(日本)

「発想逞しく表現力も兼ね備えた無敵グループ」–長門竜也、ジャズライフ(日本)

「ジャズの枠すらも窮屈に感じさせる。…長年一緒にプレイしているメンバーだけに、共通の美意識のもと高度な演奏が展開される。99%の緊張と1%の緩和 で構成されたような音楽だが、設計のしっかりしたリズムと美的なメロディで、フリーらしからぬ耳馴染みの良さ。」–上遠野圭作、リズム&ドラム スマガジン(日本)

「複雑な変拍子を鮮やかに、そして表情豊かに演奏するさまは、もはや鉄壁のアンサンブルというしかない。」–村井康司、CDジャーナル(日本)

「またしてもヘビー級パンチの応酬。時代のファッションに色目使うことのないガンコ一徹ぶりに感慨新た。ただし、メロディアスさもこれまででピカ一かもし れない。」–松尾史朗、ミュージックマガジン(日本)

「強烈なロックリズムという意味で、これは藤井の最も「プログレッシブ」なグループ…フュージョンミュージックではある。ただし、とても向こう見ずで主観 的。藤井郷子が精通した多くの形の中のひとつ」–ジェローム・ウィルソン、ケーデンス(アメリカ)

「ピアニスト藤井郷子は今日のジャズの作曲家、演奏家の選ばれたもののひとりと言える。膨大なエネルギーと留まる事のない知性、最上質のジャズ、そしてあ らゆるジャンルが彼女から放出されている。…魅力的なメロディー、ユーモア、強烈にドライブするエネルギーと絶え間ない驚きで時に極端なコントラストを作 り、即座に藤井の音楽だと認識できる。『バッカス』は冒険好きな耳と魂のための音楽で、期待を大きく超えるものだ。プログレッシブロックからジャズを聴き 始めたようなリスナーはさらに夢中になるだろう。」–バッド・コプマン、オール・アバウト・ジャズ(アメリカ)

「驚きと熱烈な創造性に満ちたもう1枚」–スチュアート・クレムスキー、IAJRCジャーナル(アメリカ)

「彼らの4枚目のリリースで、藤井は方式を変えた…無理矢理合わせる事なく、ある意味合わせず、それがむしろ自然にうまくいくままに任せた。素晴らしい録 音で、全ての楽器が明瞭に聴こえる。演奏者がそれぞれ最高で、興味深いものを作り出し、価値のあるレコードとなるよう、藤井はその楽曲に充分な余地を残し ている。」–カート・ゴシャック、コーダ(カナダ)

「長年一緒のクァルテットとともに、藤井は馴染んだおはこの分野にある。ロックとフュージョンの影響のある彼女の周知の硬派の(しかし、決してよそよそし くない)作曲、先鋭的なジャズ好きなら、これにのめり込まない訳はない。」–ジェーソン・ビヴィンズ、シグナル・トゥ・ノイズ(アメリカ)

「その音楽は自然に動いて行く。藤井は事を自然に運ぶマスターで、優柔不断で奇妙な瞬間は全くない。…それぞれのプレーヤーはこれらの作曲の中で彼ら独自 の言語で語る。これは、非常に霊的で、進歩的で、感情の炸裂が迸るような音楽だ。」–トム・セコフスキー、ザ・ライブ・ミュージック・レポート

「クァルテットは、快活な興奮と複雑なハーモニーと対位法と豊かなダイナミクスに強化された刺激的なメロディーとで噴出する。…また、藤井郷子クァルテッ トの驚くべきリリース、『バッカス』は繰り返し聴く意味があり、聞く度に新しい地層を表す。」–トロイ・コリンズ、オール・アバウト・ジャズ(アメリ カ)

「ピアニスト藤井郷子は彼女の音楽にラベルをつけるかどうか(疑わしいが)、いずれにしても彼女の作るサウンドには制約は全くない。このクァルテットは最 強…音は大きく、アドレナリン全開で衝撃的に派手、しかし、前回の作品より整然とし、結果、彼らの最も親しみやすい作品に思える。…『バッカス』は藤井の ベストを披露する:焦点が定まり、恐れを知らず、人からレッテルで制限されるような事にはおかまいなし。」–ダン・マクレナガン、オール・アバウト・ ジャズ(アメリカ)

「藤井は絶頂期にさしかかっているのではないか。…15年以上膨大な録音をリリースしたにも関わらず、このような素晴らしいCDを作れるのは、彼女が我々 の時代の最も重要で創作的なミュージシャンという事に反論の余地はない。」–マイケル・G.ナストス、オール・ミュージック・ガイド(アメリカ)

「郷子は疑いなく、今日のジャズシーンで最も才能ある鍵盤奏者だ。…それは、完全に生きているジャズで、間違いなく驚かされる。このCDは確実におすすめ だ。もし、マンネリ化しない趣味良く丹念に創作された音楽を求めているならば、これを聴くべき。」–ディック・メトカフ、インプロヴィジャズアーショ ン・ネーション(アメリカ)

「刹那的でかっこいい、彼らはどうするかを心得ている…状況を見極められる演奏家、藤井は、また今までのものとは一線を画す多様な一面を見せた。偏見のな い耳には本物の発見。」–クリス・スペクター、ミッドウエスト・レコード(アメリカ)

「彼女の典型的なフリージャズ作品よりは構成されているが、このCDもフリーフュージョンとして区分けできる。…トランペットの田村夏樹がこの藤井の作品 を並ではないものとしている。ここでの郷子の作曲は複雑で、創造的なインプロヴィザーションの大量投与を可能なものにさせている。」–D.オスカー・グ ルームス、オーズ・プレース(アメリカ)

CD ”Angelona” (2005)

「死ぬほどワイルドなアルバムだ。ゾーン風のフリー・ジャズのようでもあり、実験的なロックのようでもある。藤井のインプロヴィゼイションは総じて、目を 見張るほど混沌として、打楽器のような不協和音に満ちている。ただし、彼女がピアノで奏でる動きの多いメロディーに端を発し、マリア・シュナイダーを思わ せる壮大な音響に至る「collage – in the night」のオープニングのように、暗くて繊細なハーモニーを敷き詰めている時は別である。狂ったようにピアノを打ち鳴らす時にも、優しく愛撫するよう にハーモニーを奏でる時にも、藤井は楽器の持つトーンやダイナミクスの幅を目一杯に活用し、その音を聴く側は爽快な気分になる。秘密を司る女神の名を取っ たアルバム『アンゲローナ』の音は、まさに神秘的であるばかりでなく、生々しく、卓越した、素晴らしい作品である。」–マイケル・ギャラント、キーボー ド・マガジン(アメリカ)

「ニューヨークと日本の両方での活動に時間を割いている藤井は、1992年以来、2ダース以上ものCDを発表してきた。しかも、同じようなものは2つとな く、並外れたものばかりである・・・。『アンゲローナ』もまた、(藤井の)夫であり自身も腕利きの作曲家であるトランペッターの田村を、自身にとっての理 想的な演奏家として起用している。」–フランシス・デイヴィス、ザ・ヴィレッジ・ヴォイス(アメリカ)

「このCDには、小さな街の電力なら十分に賄えるだけのエネルギーがある――これほど世界的なミュージシャンの作品なら、それぐらいのことは期待して当然 だ。田村と藤井の夫婦チームは、日本のアヴァンギャルド・シーンの鍵を握る存在であり、ベーシストの早川はジョン・ゾーンとの共演歴を持つ。そして、ドラ マーの吉田はデレク・ベイリーのかつての共演相手だが、スラッシュ・プログレ・デュオ、ルインズの一方の雄としての知名度の方が高い。その彼らが一体と なって、セシル・テイラーとフランク・ザッパの隙間を埋める、密度の高い、火を吐くようなフリー・ジャズやフリーク・ロックの作品を作り上げている。」- -ダニエル・スピサー、ジャズ・ワイズ(イギリス)

「ピアニストの藤井郷子は、日本人の磨きぬかれたカルテットによるユニットとしての演奏を、彼女たちの4枚目のアルバム『アンゲローナ』に記録した。この カルテットの醍醐味は、相手の出方を互いに察知する能力を生まれながらに備えた個々のプレイヤーたちが、意表を突いた展開を見せてくれるところにある。互 いの息の合った関係は、ジャズやロック、その他のインプロヴァイズによる音楽を融合した賑やかな演奏に良い効果を上げているが、このアルバムを構成する6 曲が、幅広い影響を取り込んだ妥協のない藤井の手による力作であることは確かである。『アンゲローナ』は、聴き手に頭を使わせる作品であり、変化を見せる たびに期待感をもたらしてくれる作品である。」–ジェイ・コリンズ、ケーデンス(アメリカ)

「・・・『アンゲローナ』は、アヴァンギャルド・ジャズとプログレッシヴ・ロックが融合した、魅力的な作品である・・・。ピアノが奏でるメロディーは複雑 でスピード感があり、チック・コリアやリック・ウェイクマンといった、70年代のフュージョン・プレイヤーやアート・ロッカーの演奏をほうふつとさせる。 いっぽう、田村はディストーションやワウワウ・ペダルを通して思いつくままに音符を鳴らし、メロディー・ラインをひねり出している。」–フィル・フリー マン、グローバル・リズム(アメリカ)

「エレクトリック・ベーシストの早川岳晴や、ルインズでの活動で知られるドラマーの吉田達也がメンバーであることから、ピアニスト/作曲家の藤井郷子のこ のグループを“ロック”・バンドだと考える者がいるかもしれない。しかも、この『アンゲローナ』の音楽は挑発的だ。とはいえ、その方法論はロックよりもむ しろジャズと深い関係を持っている・・・。藤井が描く音の世界は万華鏡のようであり、彼女の音楽をよく知る者なら、予期せぬ展開が期待できることは承知し ている。聴き手を混乱させることでその期待に応えられるアーティストがいるとすれば、彼女はまさしくそのひとりだ。」–マイク・チェンバレン、コーダ (カナダ)

「ジャズとロックが発展的に融合したグループを率い、藤井郷子は聴き手の心をわしづかみにするような、有無を言わせぬ衝撃的なアルバム『アンゲローナ』を 送り出した・・・。印象派的な風景が、聴き手が自由に解釈できるような、様々な形に変化する・・・。熱い心と冷静な頭脳を持った4人のアーティストが力を 合わせ、感情を露にした演奏と美しいメロディー、歯切れの良いグルーヴをバランス良くまとめ上げる。アンゲローナは古代社会において信じられていた神秘的 な秘密の顕現だが、アルバムの『アンゲローナ』は、藤井郷子の先進的なアンサンブルによる、包み隠すところのない表現を伝える作品である。」–ジム・サ ンテッラ、オール・アバウト・ジャズ(アメリカ)

「麗しくストロングなピアノを弾く藤井が作った、変拍子をビシバシ絡めて躍動感に富む曲がまず刺激的である。それを小気味よく軽快な音でスリリングかつダ イナミックに展開する演奏が、トゲも見せつつまろやか。品のある調和とグルーヴでジャズ・ロック的な趣も醸し出し、各メンバーのソロ・プレイもフィー チャーしながら、寄り添っては離れる優雅な音に酔えるのだ。」—マーク・ラパポート、ミュージックマガジン(日本)

「藤井郷子は、この向こう見ずなカルテットが得意とする、挑発的で変化の激しいプログレッシヴ・ジャズ・ロック・ミュージックのために、素晴らしい作品を 書いている・・・。いつものことだが、藤井郷子が率いる並外れたカルテットの演奏は、質が高く、聴き手の笑顔を絶やさない。」–ブルース・ギャラン ター、ダウンタウン・ミュージック・ギャラリー(アメリカ)

「田村夏樹の攻撃的ラッパ、相変わらず強靭な早川岳晴のベースと吉田達也のドラムス、そして真っ直ぐ前を向いたリーダーのピアノと作曲。妥協がない。下手 な愛想もふりむかない。ただし口ずさめるメロディはある。この四重奏団の重量感を喩えられるのは、もはやレッド・ツェッペリンだけかも。」—松尾史 郎、ミュージックマガジン(日本)

CD ”Zephyros” (2004)

–2004年度ジャズトップテン–トム・ハル、ザ・ヴィレッジ・ヴォイス(アメリカ)

–2004年度芸術性の高いトップテンCD–ローレンス・スバーケフ、ジャズハウス(アメリカ)

–年間トップテンCD–ジム・サンテラ、ケーデンス(アメリカ)

–2004年度トップテンCD―ベンジャミン・フランクリン、コーダ(カナダ)

–2004年度トップテンCD―ローレンス・スヴァーチェフ、コーダ(カナダ)

–2004年度トップテンCDTop 10, “Jazz on 3” –ジャズ・ワイズ(イギリス)

–ミュージックマガジン2003年度ベスト5ジャズアルバム(日本)

–スイングジャーナル2004年度日本ジャズ賞7位(日本)

–2004年度ベストジャズ アンド ブルース
「藤井カルテットは挑戦し鎮静し、興奮し扇動する」–マーク・E.ギャロ、ジャズレビュー(アメリカ)

— 推薦する新しいリリース–ブルース・ギャランター、オール・アバウト・ジャズ ニューヨーク

–「好みだ」–サム・プレスティアーニ、ジャズイズ(アメリカ)

— JJA (ジャズジャーナリスト協会)会員2004年度トップ10リスト(アメリカ)

「ドビュッシーとシェーンベルクを掛け合わせたような透徹した叙情に身がすくむ思い。」橘、CDジャーナル(日本)

「彼女が曲を始める時の激突するような音は、彼女がセシル・テイラーと比較される根拠を示している・・・。トランペッターの田村夏樹は、混濁に包まれても なお、叙情性を主張する――これによって、精緻に描かれたマンガを思わせる藤井のピアノによる暴力の上に、心にしみるようなヴォイスが乗るという音楽が出 来上がるのだ。」–トム・ハル、ビレッジボイスジャズ消費者ガイド(アメリカ)

「このアルバムは、いつもながら並外れたピアニストであり作曲家であり、様々なバンドのリーダーでもある藤井郷子と、彼女の夫であるトランペットの名手、 田村夏樹とによる、驚異的な3作目である・・・どの曲も複雑なアレンジを幾重にも積み重ね、緊密なアンサンブルの作品に仕上げてあるところからすると、藤 井は長い時間と多くの努力を重ねてこの素材と取り組んだようである・・・。藤井郷子の傑出したカルテットの演奏を、ここで再び堪能することができるの だ!」–ダウンタウンミュージックギャラリー(アメリカ)

「藤井のピアノは時には流麗に、あるいはリズミックに、そうかと思えば完全に狂気を帯びたかのように表情を変え、いつもながらの輝きを見せている。全体を 通じて、ミュージシャンたちは藤井の工夫に満ちた曲の中で各々の本領を発揮しながら、素晴らしい一体感を生み出している。」–ジョン・デイヴィス、エッ クスポーズ(アメリカ)

「彼女の構想は、ECMの室内楽的ジャズやジャズ=ロックばかりでなく、ヨーロッパの芸術音楽にも影響を受けているようである。作曲家としての藤井は確信 に満ち、際立った個性を持つスタイリストであり、演奏家としての彼女は、筋肉質な力強さと並外れた繊細さとを併せ持っている。成長株のアーティストによ る、もう1枚の強力な作品。」–ダンカン・ハイニング、ジャズワイズ(アメリカ)

「藤井郷子は、その華麗で開放的な音色の探求で、われわれに驚きを与え続けている・・・。藤井の要求する高い水準に見合った作品である。」–ブライア ン・モートン、ワイヤー(イギリス)

「このピアニストは自ら率いるカルテットで、徹底したフリー・ジャズと荒れ狂うロックのエネルギーの接点を探っている。」–マイケル・ローゼンスタイ ン、ケーデンス(アメリカ)

「藤井のサウンドを堪能するには、期待感を持続させる必要がある。彼女の楽曲には、誰のスタイルの恩恵をも受けていない、真のオリジナリティがあ る・・・。彼女の演奏は、繊細で控えめなものから極度に激情したものまで、クラシック音楽のような陰影を持ったものから攻撃的な打撃音まで幅広く、これら の変化が、同じ曲の中で起こることもしばしばである・・・。藤井郷子に匹敵するものはいない。『ゼフィロス』で聴かれる彼女の最高の演奏には、真のオリジ ナリティがある。」–ダン・マクレナガン、オール・アバウト・ジャズ(アメリカ).

「私が藤井の音楽と彼女の様々な共演者たちの演奏を実際に観たのは去年のことだったが、その経験は非常に印象的で、とりわけカルテットの演奏に私は少々唖 然とした。その演奏は、強力なジャズの感覚とロックに深く根差したエネルギーが見事に融合した、はらわたをえぐるようなサウンドを響かせていた。この新作 も、その演奏とほぼ同じ性格を持っており、楽曲とインプロヴィゼイションとが互いを引き立て合った音楽の、優れた見本である。」–ポール・ドネリー、 ejazzニュース(アメリカ)

「クリアに澄みわたる空間で妖艶な無調交感が繰り返されるかと思えば、豪気なロックや陽気なロンドになって喚く。その変わり身の鮮やかさと脱ジャンルを遊 ぶセンスこそ本作の醍醐味だ。….どの曲のどの断片においても次に展開する場面を予想させず、そして開かれるカラフルな音世界に、かつてこれほど心地 よさを感じたことがあっただろうか。」–長門竜也、ジャズライフ(日本)

「巧みに組み立てられた藤井らの音が軋み、ねじれ、悲鳴をあげながら、音楽の強度をあげてくる。つまりはバネのように全員が跳ね上がり疾走する。そしてま だまだ疾走する予感がある。すごいぞ。」–青木和富、CDジャーナル(日本)

「このカルテットは、藤井の曲を元に三次元の空間を築き上げるような、目覚しい演奏を聴かせている。それはまさに、小さな規模で書かれた劇的な詩歌あるい は交響曲の、ハードコアなパンク=ロック・バンドによる重量感のある演奏である。さしずめセシル・テイラー・ミーツ・レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン といったところか。」–セス・ロゴヴォイ、ザ・バークシャー・イーグル(アメリカ)

「藤井郷子は、いくつもの違った文脈の中で音楽を作り、それぞれに生命の息吹を与える能力を持っている。音楽どんな形式を取ろうと、どんな方向に突き進も うと、最終的には全体を意味のあるまとまった作品に仕上げてしまう。しかも、それは聴くに値するものである。」–ジェリー・ドソウザ、オール・アバウ ト・ジャズ(アメリカ)

「藤井カルテットの音楽が元来持ち合わせている凝縮感と疾走感をとことんまで徹底させたもの。藤井郷子の強靭な左手、ディストーションのかかった太い音色 でうねる早川岳晴のエレクトリックベース、手数は多いのにめちゃくちゃにソリッドな吉田のドラム、そして直線的な勢いと叙情性を兼ね備えた田村夏樹のトラ ンペットが一丸となって生成される切迫したグルーブが、コンプレッサーとリバーブを大胆かつ巧妙に駆使したサウンド作りによって、最大限に強調されてい る。」–村井康司、スイングジャーナル(日本)

「渦巻くエネルギーを解き放ち、藤井郷子のカルテットは、インプロヴィゼイションによる創造性豊かでスウィング感に満ちた音楽を繰り出す。ジャズは成長し なければならないが、この前向きなアーティストたちによるアンサンブルは、ジャズに成長の余地があることを保証してくれる・・・藤井の注目すべきカルテッ トによる3作目は、トップ10入りを果たすべき1枚である。」–ジム・サンテラ、オール・アバウト・ジャズ(アメリカ)

「藤井が日本を代表するフリー・ジャズの作曲家兼ピアニストであることに疑いの余地はない。主題に基づき、概念を重視する彼女の手法はセシル・テイラーの 影響を反映し、大胆な実験精神は初期のウェザー・リポートが発揮したものに通じている。われわれ聴き手は、彼女がそのグループと共に演奏する音楽に首った けだ。」–ジョン・スティーブンソン、ejazzニュース(アメリカ)

「Satoko Fujii Quartetは、ギリシャ神話に出てくる西風の神ゼフィロスが、今もなお、強烈な風を起こすことができることを証明している・・・。このバンドは、並外 れた能力を結集したもので、彼らの音楽性をもってすれば、ありとあらゆる手段を講じて感情を強調することができる・・・。このカルテットの音楽性を目の当 たりにすれば、もはや圧倒されるしかない。」–ローレンス・スヴァーシェフ、エクスクレーム(カナダ)

「昨年、ザ・バッド・プラスの“革新”は人々の注目を集めたが、藤井郷子をはじめとするアーティストたちは、実はかなり前からハード・ロックのパンチを自 分たちのサウンドに取り入れていたのである。ニュー・イングランド音楽院で鍛えられた日本人ピアニストによる最新のカルテット作品は、彼女の強固なアヴァ ン・ジャズの発想と力強いダイナミクスを取り合わせた音楽である・・・きわめて興味深いアルバム。」–S.D. フィーニー、フェイス・マガジン(アメリカ)

「最高に素晴らしい演奏とアクロバットのような楽曲の数々・・・。恐るべし! 藤井の音楽は心置きなく推薦できる。」–ジェリー・クラニッツ、オウラル イノベーションズ(アメリカ)

「日本人女性ピアニスト、藤井郷子率いるカルテットの『ゼフィロス』は、早く日本のコンテンポラリー・ジャズにも目を向けるべきだという意見を、われわれ から引き出す作品である。」–セルウイン・ハリス、ジャズ・ワイズ(イギリス)

「『ゼフィロス』は、うっとりするほどシュールな冒険である・・・藤井郷子はこの作品で人気が出そうな気がする。彼女のカルテットは絶好調で、どの演奏に も創造力がみなぎっている。」–リー・プロッサー、ジャズレビュー(アメリカ)

「雄々しく、エキサイティングで、しかもとびきり美しい。いやはや、この尽きることのない創造力の源泉はいったい何なのだろう。」—藤本史昭、スイン グジャーナル(日本)

CD ”Minerva” (2003)

–2003年度トップ15CD ― トーマス・シュルツ、アウトサイト(アメリカ)

–2003年度トップテンCD–ジム・サンテラ、ケーデンス(アメリカ)

「フリー・ジャズ界においてもっともオリジナリティを感じさせるピアニストのひとりである藤井郷子が、さらにもう1枚の傑作『ミネルヴァ』を発表した。」 –スティーブ・グリーンリー、ボストン・グローブ(アメリカ)

「いつもの通り、藤井の最近作――彼女の率いるアメリカン・トリオによる、勢いの良い『Bell The Cat!』と、日本人のカルテットによる『ミネルヴァ』――には、思いやりのあるバンド・リーダーであり、創意工夫の才のある作曲家であり、聴き手を惹き つけて止まないインプロヴァイザーであるピアニストの姿が収められている」–サム・プレスティアーニ、ジャズイズ(アメリカ)

「実質的には、吉田と早川が藤井と彼女の夫であるトランペッターの田村夏樹に挑む形になっている。彼らは緊密に、しかし繊細な感覚でもって反応し合い、そ れが『ミネルヴァ』に刺激的な雰囲気を与えている。」アーロン・スタインバーグ、ジャズタイムス(アメリカ)

「ポスト=セシル・テイラー風の複雑なピアノに、ロックのリズムと、催眠効果のあるミニマル風のベース・リフが重畳されている・・・。印象的なレコーディ ング。」–アンディ・ハミルトン、ワイアーマガジン(イギリス)

「インプロヴィゼイションの音楽に対して新鮮な手法を提示し、藤井と田村の両者による並外れたソロを盛り込んでいる。冒険心に満ちた、聴き応えのある作 品。」–スチュワート・クレムスキー、ジャズレコードコレクター国際協会ジャーナル(アメリカ)

「4つ星。あっという間に引き込まれてしまう・・・。ある時には角張ってギザギザしているかと思えば、ある時には力強く、活力に満ち溢れ、それでいて叙情 性と知性を失わない。冒頭の「Tatsu Take」とそれに続く「Warp」は、強固な意志を持ったジャズ=ロックの真摯な作品である・・・。ミネルヴァとはもちろん、女の雷神(sic)のこと で、この音楽に相応しいものを感じさせる。」–ダンカン・ハイニング、ジャズワイズ(イギリス)

「90年代の半ば以降、ピアニストの藤井郷子とトランペッターの(また彼女の夫でもある)田村夏樹は、挑戦的かつ広範囲にわたるアルバムを次々と発表して きた・・・。これらのレコーディングはすべて、ふたりのミュージシャンがそれぞれの楽器を確実に操る能力と、探究心旺盛な音楽性を持っていることを示して いる・・・。そして何よりもピアニストとしての藤井だ。藤井郷子のレコードを聴く主な理由はそこにある。『ミネルヴァ』には、彼女のもっとも過激な演奏の いくつかが収められている。彼女はぶ厚い音塊から大胆に音をぶつけた不協和音まで、ピアノの全ての音域を使い切っている。瞑想するかのようなソロによるイ ントロ・・・それは、野性味豊かで嵐のような旅における稀有な(そして実に美しい)ひとときである・・・。アルバム『ミネルヴァ』で、このグループは独自 のヴォイスを見出している。」ロバート・イアナポロ、シグナル・トゥ・ノイズ(アメリカ)

「藤井郷子・・・彼女は、クラシックの素養と実験的なインプロヴィゼイション、そして、(イギリス公演では)トランペッターの夫、田村夏樹との驚くほど息 の合った演奏で、強烈な印象を与えた・・・。(『ミネルヴァ』では)突然襲い掛かるように叩きつけるパーカションが、藤井の驚くほど高いエネルギーを帯び た音塊や、ダークで険悪なファンク、スピード感のある、ハンマーで打ち付けるような旋律、ミニマル風のパターンの繰り返しに打ち負かされる場面が多く見ら れる。田村の悲痛な叫び声やため息は、フリー・ジャズ風の細かいフレーズや突風のようなサウンドに組み込まれている。そして、リーダーがゆっくりと奏でる この上なく美しい幻想的な旋律は、彼女が自らジャズのルーツを発展させて、コンテンポラリーなインプロヴィゼイションの語法を創り出していることを、はっ きりと示している。」–ジョン・フォーダム、ザ・ガーディアン(イギリス)

「この新しいカルテットの全力をふりしぼった試みは素晴らしい・・・。田村の「タツ・タケ」で幕を開けるカルテットの演奏は、最初の音符から炸裂する―― 密度の高い、猛烈で複雑な、ザッパかあるいはルインズを思わせる難解で、精密なフットワークを要求する楽曲と演奏・・・藤井郷子のカルテットの真骨頂 だ。」–ダウンタウン・ミュージック・ギャラリー(アメリカ)

「このコラボレイションでいちばんワクワクする特徴は、もしかするとこの音楽が鋭さを持つ理由でもあるのかもしれないが、これらの対照的な音楽スタイルの 存在と、その取り合わせである・・・。このカルテットは驚くほどの一体感を持っているが、予想のつかないことをやるユニットでもある・・・奔放なエネル ギーと、病みつきになりそうな意外性・・・元気の良い暴れん坊だ。」–ジェイ・コリンズ、ケーデンス(アメリカ)

「いつもながら藤井の曲は優れており、彼女のピアノは美しい・・・。上手くいっている。」–カート・ゴッシャーク、スクイード・イアー(アメリカ)

「どんな時もその時代の空気を揺らす存在の者が必ずいる。… ふりむいてジャズの世界に顔を向けてみると誰がいるかと思ったら、まさにそういってもいい”その人”がここにいたのだ。それが、藤井郷子だった。…自 在に変化する曲の構成や行き場の見えない迷路のような展開が未知の世界へぐいぐいと引き込んでゆき、気がつくと圧倒的な音群に包囲され顔が紅潮するほど興 奮させられてしまっている。…まさにインプロヴィゼーションの閃きの連続がつくりだす究極のミクスチュア・ミュージックといってもいいのではないだろ うか。」—馬場雅之、Musee(日本)

「類稀なアーティストの藤井郷子は、自身の音楽とサポート・メンバーの演奏に心地良さを覚えている。『ミネルヴァ』は、随所で驚きを与え、忘れることので きない旅を保障してくれる、一連の素晴らしい作品の中の1枚である。」–ランディ・マクエリガット、ジャズレビュウ(アメリカ)

「田村は、リー・モーガンを思わせる勢いで舌先を3倍に使いこなし、ピストルを発射するような音を、それにもっとも相応しい場所で使っている。そのいっぽ う、藤井の強烈なシンコペイションのトレモロは、緊張感を高めたビル・エヴァンスやポール・ブレイのような響きを持っている・・・。どちらのCDも、この ふたりが創り出すもののすべてを追いかけるための、さらに多くの――そして、より新たな――理由を見出すことのできる作品である」–ケン・ワックスマ ン、ジャズ・ウイークリー(アメリカ)

「『ミネルヴァ』は実にシュールで楽しい、色彩豊かで親しみを感じさせる、想像力豊かな演奏で聴き手を魅了するフリー・ジャズ。作曲家/ピアニストの藤井 郷子による、信じられないほど素晴らしい作品だ。」–リー・プロッサー、ジャズ・レビュウ(アメリカ)

「彼らの演奏は、ある種ロック的な感覚を取り入れた、フリー・ジャズに対する情熱的な方法論によるもので、功を奏している。お試しあれ。」–ポール・ド ネリー、Eジャズニュース(アメリカ)

「彼女の作品は大体いつも楽しく聴けるが、これもまた、強力な1枚だ・・・」–S.D. フィーニー、フェイスマガジン(アメリカ)

「曲が進行し佳境を迎ヲると、それまでの音が全体のアンサンブルの一部として機能していることに気づかされるのだ。だから長い楽曲でも最後まで緊張感が持 続し、硬質な空間が表現されていく。そこに藤井の作曲力やコンセプトの鋭さを感じる。」–安斎明定、ミュージック・マガジン(日本)

「藤井郷子は、マッコイ・タイナー/マリリン・クリプセル/ドン・プーレンの流れを汲む、パーカッシヴでありながら叙情的な、優れたピアニストであ る・・・。藤井のピアノは、いつもながらに正確で、パンチがあり、心地良く、ドライヴ感があり、無駄がない。」–マーク・ケレスマン、ジャズ・レビュウ (アメリカ)

「鮮烈なエモーションとイマジネーション、人間味が素晴しい。」—青木啓、朝日新聞(日本)

「淀んだ空気の中でも自らの心肺機能の確かさを信じて疑わないマラソン走者の如き意志の強さを藤井の作曲から感じる。…時代感覚云々を超越して硬派に 徹する一途さに今回も感服。…10点満点中9点」–松尾史朗、ミュージック・マガジン(日本)

「藤井郷子の才能は、そのバイタルな演奏以上に、やわらかに広がるその強靱なイマジネーションにあうだろう。」—青木和富、CDジャーナル(日本)

「それにしても藤井の曲はどれも面白い。彼女のワイルドさは”フリー”と勘違いされることが多いが、どれもイマジネーションが自然に発酵して生まれた世界 で、既成のマナーに従わないだけだ。それが今、どんなに重要なことか…」–青木和富、ジャズライフ(日本)

CD ”Vulcan” (2001)

–ミュージックマガジン2001年ベストアルバム(日本)

–スイングジャーナル2001年日本ジャズ賞4位(日本)

–2001年度トップ5CD–「『ヴァルカン』は、いまだに拓かれていない、常識を超えた時代の精神を表現している。」――マイケル・J・ウィリアム ズ、アメリカン・リポーター(アメリカ)

「ピアニストの藤井郷子が、10月2日に“ヴァルカン”を発表する・・・要注目。」–スティーブ・グレイボウ、ビルボード(アメリカ)

「・・・真の先進性を持ち、ジャンル分けの議論を寄せ付けない価値観・・・藤井が率いる『ヴァルカン』のカルテットは・・・ステージの上で凄まじい貪欲さ を露にしている。」–ネイト・チネン、フィラデルフィア・シティ・ペーパー(アメリカ)

「彼女のカルテットの最新作『ヴァルカン』は、爆発的な音響で耳を襲うが、それはまた美しく、すがすがしい・・・ジャズという芸術の精華。」–スティー ブ・グリーンリー、ボストン・グローブ(アメリカ)

「・・・アヴァンギャルド・ジャズとロックの衝突から生まれた、身の引き締まるような、しかし意外なほど聴きやすい音楽である。集中砲火を浴びせるような 吉田のドラミングに煽られて、藤井の演奏は具体的なメロディーから抽象的な雰囲気、さらには、それを超越する境地まで創り出している。」–ケビン・R. コーヴェイ、ボストン・へラルド(アメリカ)

「レコーディングされた生々しいドラムスとベースの音が実物以上の存在感を発揮する、原始的とも呼べるほどの過激な感覚がそこにはある。‘ザ・サン・イ ン・ア・ムーンライト・ナイト’の冒頭で聴かれる、この世のものとも思えないようなヴォーカルの叫びは、好奇心をそそる非対称の構造を持った音楽と優れた 演奏の警告でもあり、その招待でもある。」–ビル・ベネット、ジャズ・タイムス―(アメリカ)

「『ヴァルカン』は選び抜かれた作品であり、ジャズ・ピアニスト藤井郷子の天賦の才を示す素晴らしい機会を提供している・・・“ヴァルカン”はジャズ表現 における傑作である。」
–リー・プロッサー、JazzReview.com(アメリカ)

「アヴァンギャルド・ジャズとフリー・ロックの激突・・・『ヴァルカン』は、藤井郷子がこれまでにレコーディングしたどの作品よりもホットで、彼女のトリ オによるセッションよりもむしろ、オーケストラでの作品に近い。耳に覚えのある向きにはオススメだ。」–フランシス・コウトア、オールミュージックガイ ド(アメリカ)

「昨秋に観た同メンバーのギグは、個人的には2000年のベスト3に入るものだったことをまず記しておきたい。….自由に展開される個々のプレイには 作為的でない統合性が覗け、そのため通して聴くと驚くほどハーモナイズされている印象も受ける。”和”と”乱”への全員の解釈が一致し、その両者を絶妙な バランスで取捨選択しつつ豊かな空間を作っているような演奏、多くのフリー作品と違うものになったのはそこで、そのあたり、まさに近未来のバンドの理想像 を見せているよう。ジャズでもロックでもない、確実にオリジナルな音で埋め尽くされている。」–小島智、ストレンジデイズ(日本)

「藤井がもうひとつ、信じられないような音楽をやり始めた・・・藤井は(ゾーンやブラック、スピード、ダグラスなどと並んで)ジャズと同様、ロックの世界 にも潜在的なファンを持つと思われる、ほんの一握りのアーティストたちのひとりだ・・・生々しいエネルギーとインスピレイション・・・インスピレイション 豊かな創造力・・・」–ドミニク・レオーネ、Pichforkmedia.com(アメリカ)

「『ヴァルカン』での藤井は、夫の田村夏樹によるひょうきんなトランペットに押され気味なのは間違いないが、自身のもっとも異形な側面を見せている。 “ヴァルカン”はまだ開かれていない、常識を超えた時代の精神を表現した作品である。」–マイケル・J. ウイリアムス、アメリカン・レポーター(アメ リカ)

「藤井氏の音楽には、ヘヴィ・ロックのリズムやスペイン音楽、フラメンコ、変拍子を持った東欧の民謡、声明、リズムやハーモニーのオスティナートに対する 興味が反映されており、さらには、“ニュー・ミュージック”の要素がたっぷりと注入されている・・・。妥協を許さない、創造的な音楽だ。」–リック・ヘ ルザー、ジャズインプルーブ(アメリカ)

「知的で、騒々しい・・・そして何よりも素晴らしいのは、楽しいということだ。冒険心に満ちた、親しみやすい作品。」–ジョン・バレット、 JazzUSA.com(アメリカ)

「日本人ピアニストの藤井郷子は、アブストラクトな音楽を聴くのが大好きなファンのために、その見事なピアノのテクニックと挑戦的な作品を披露すべく、太 平洋の両岸で忙しく活動している。彼女のカルテットのアルバム“ヴァルカン”では、吉田達也の爆音のドラムスも活躍している。」–テッド・ボナー、モダ ンドラマー(アメリカ)

「プログレッシヴ・ロックとフリー・スタイル・ジャズの美しき融合! ずっと以前のアルバムで、すでに私は彼女の素晴らしい創造力に満ちた作品に惚れ込ん でいた――ここ2、3年の間に彼女が発表したアルバムはどれも、新しい方向性を示している・・・これは“最高のCD”だ。私が今までに聴いたことのある、 彼女の参加したアルバムの中で、もっとも優れている。“超オススメ”の1枚。」–ディック・メトカフ、インプロヴィジャズエイション(アメリカ)

「彼女ならではの視点とスタイルが、新鮮な複雑さをフリー・ジャズにもたらしている。耳をオープンにするときがきた。」–ジェイムス・ロジャース、ヴィ クトリー・レビュー(アメリカ)

「今まで聴いた中で、もっとも怖いレコード――やかましく、支離滅裂で、イカれている・・・すべてが炸裂した、暴力的なサウンド。聴き手はタジタジだが、 不思議なことにウットリとしてしまう・・・。これはヤバい代物だ。」–エド・シムカス、ザ・ボストン・タブ(アメリカ)

「藤井は、全員が日本人のよりいっそう先鋭的なグループを率いている。実は、ベーシストの早川岳晴とドラマーの吉田達也はアヴァン=ロック・バンド、ルイ ンズのメンバーで、彼らの感覚がこのレコーディングにおいて中心的な役割を果たし、前面に出ているのは間違いない。」–マーク・ケナード、コーダ(カナ ダ)

「『ヴァルカン』は、その名に恥じない、炎のような作品である・・・藤井が近年登場した中でもっともエキサイティングなミュージシャンのひとりなのは明ら かである。」–ロバート・イアナポロ、ケーデンス(アメリカ)

「彼女の作品の幅の広さは驚異的である。そして、彼女の演奏はセシル・テイラーやキース・ジャレット、ドン・プーレン、ポール・ブレイなどに例えられてい る・・・ 」–ジャズプラス(アメリカ)

「全員が日本人のカルテットによるこのレコーディングは、ファンクの健康的なドラッグ効果とノイズに満ちている・・・彼女のアヴァン=ジャムバンド・カル テットは、この若手ピアニストの挑戦的で爽快なサウンドに、もうひとつの側面を与えている。」–マーク・コロット、オールアバウトジャズ(アメリカ)

「リスナーの多くはまず、はっきりとしたわかりやすいメロディーがほとんど出てこないではないかと思うだろう。しかし、それは良いことなのだ。非常に良い ことなのだ。なぜなら、解き放たれたエネルギーはすべて、素晴らしく実験的な形態を混沌の中から生じさせるために使われているのだから。」–マイケル・ プロンコ、Moji ガイド(日本)

「あたりを焼き尽くそうとする攻撃的な演奏のまっただなかで、彼女はがらりと曲想を変える。個々のメンバーが持ち前の資質をぶつけあったことが、たくさん のスリリングな瞬間に結実している。」–北里義之、音場舎(日本)

全く清々しい演奏だ。躍動感がある。野太い早川のベースを核にトランペットとピアノとドラムが暴れ回る構図だが、藤井の作ったメロディに筋が通っているの でとても聴きやすい。….演奏する事の歓びが伝わってくる素晴らしい記録。—沼田順、スタジオ・ボイス(日本)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です